旅館の部屋付きの温泉に入り、浴衣に着替えて横になった。

幸人は美命を後ろから抱きしめて手を握った。

「美命、俺はね?美命が俺のところに来たいというのは止めないよ。俺は、生きるのがつらい人を止めることはできない」

「わかった」