一つは豆電球がピカピカと輝いている絵、もう一つは太陽が光を放っている絵である。

「これ、光と朱莉のサインだよ!」

小学生の一人が言い、説明をする。クラスの中で絵を使ったサインやメッセージを作るのが流行っているらしく、仲のいい友達同士と集まって、それぞれ自分の絵で作ったサインを考えたのだそうだ。

「光は電球で、朱莉は太陽だから、間違いないよ」

「つまり、ここに二人が来たという印ってわけか……」

モニカがそう言うと、少し離れたところにいたナタリアが「これ見て!」と声を上げる。ナタリアが指差した木には、先ほどと同じ絵があった。

「これを辿っていけば、二人が見つかるかもしれないわね!」

一花がそう言い、桜士は「急ぎましょう!」と言い、足を動かしていく。吹雪が来るまでに二人を見つけなくてはならない。

「先生はみんなを連れて先にホテルに帰っていてください。俺たちが二人を見つけますんで!雨宮さんもホテルに戻ってて!」

戸惑った様子の先生たちにアルフレッドが声をかけ、桜士たちは絵がないか辺りを見ながら進んでいく。