「そうだったんですか…」

「うん
 岩本が感情を捨てたって気づいた時には泣いてたよ…
 相当辛かったんじゃないかな……
 側にいたかったんだと思うよ
 でも岩本が助けを求めたのは友達だったからさ、遠くからずっと見守ってたんだよ」

「………」

「だからさ、岩本が戻ってきてくれて一番嬉しかったのは下山先生だったと思うんだ
 職員室に戻ってきたら嬉しそうに私に教えてくれたんだよ
 下山先生が笑った顔見たの1週間ぶりだったな~」

「私のせいで…下山先生を…」

「岩本のせいじゃないよ
 けどね下山先生は岩本に二度と感情を捨ててほしくないんだよ
 苦しんでほしくないんだよ」