「えー、この学校の行事ごとは季節に分けてあります。春はお花見 夏は花火大会といった感じです。」
この学校はほかの学校と違って、勉強もするけど行事ごとにもすごく力を入れていてとにかく多い。
他にも、制服は入学式や卒業式など特別な行事の時だけで基本は私服でいい。
大学みたいな高校だ。
「ということで、今週の金曜日にお花見します。詳しいことは、スマホに送っておくから後で確認しといてくれ。それじゃ、授業頑張れ」
そう言って先生は教室から出ていった。
お花見かぁ。
嶺亜は、彼氏くんといるだろうからどうしよう。
「優杏!お花見どうする?」
「どうするって、彼氏くんは?」
「そりゃ大事だけど、優杏も大事!お花見の時に少しだけ話せれたらいいから。」
「そうなの?じゃあ、どうしよっか。」
「ねね、噂で聞いたことがあるんだけどね。綺麗なハート型をした桜の花びらを見つけて好きな人とお互いずっと持ってたら、付き合えたり、幸せな日がずっと続くんだって。」
「なにそれ、絶対嘘でしょ。」
「それがね!卒業生の先輩達もそれ見つけてずっと持ってたら、結婚まで行ったんだって!」
「うーん…。あんまり信じないなぁ。」
「まぁまぁ!見つけたら誰かにあげるの?」
「見つけたら嶺亜に渡そうかな」
「えー!嬉しい!ありがとう。」
──金曜日
クラスのみんなが待ちに待った、お花見。
嶺亜が言っていた噂話がこの1週間もちに持った。
「優杏!こっちこっち!レジャーシートひいたからおいで!」
「うん。」
にしても、桜が見事に咲いてるな。
だいぶ散って、桜の絨毯になってるけど、それでも満開の桜だった。
「じゃじゃーん!ママがお花見弁当作ってくれたの!一緒にたべよ!」
「ほんと?嶺亜ママのご飯美味しいから好き!ありがとう。」
「ふっふっふっ。優杏が好きなフルーツサンド作って貰ったよ!」
「嬉しい!ありがとー。今度何かお礼もってくね!」
「いいよー、ママが好きでやってる事だから!お礼よりお家に来て欲しいって思ってると思う!」
「じゃあ、お邪魔しよっかな。」
他のクラスの子達もいるかと思ったけど、敷地が広いだけあって、色んなとこでお花見してるのだろう。
みんな和気藹々としている中、“きゃー”と黄色い声が聞こえた。
「何事?」
「なんだろうね。」
声の方を向くと、碧牙とそのお友達が女子の中心にいた。
「わーお、やっぱりイケメンは違うね。」
「大変そう…、」
「なんか、こっち来てない?」
「え、気のせいだと思うよ。」
「──優杏!」
全然気のせいではなかった。
しっかりと名前を呼ばれてしまった。
「優杏!みてみて!これ!」
わんこのように、キラキラした笑顔で持っているものを見せてきた。
「なに、これ。…あ、綺麗なハート型の花びらだ。どこで見つけたの?」
「落ちてきた花びら捕まえたらこれだった!2枚見つかったから優杏にあげる」
「え、意味わかってる?」
「意味?」
分からずに私に渡してきたのか。
碧牙から貰うのは嬉しいからいいんだけど、女子から妬まれるの嫌だな。
「碧牙くん、やっほー!」
「嶺亜ちゃん、こんにちは!」
「え!碧牙くんこれどこで見つけたの?」
「見つけたって言うか、落ちてきたのを捕まえてみたっていうか。」
「持ってるねぇ。」
「これ、なにか意味あるの?」
「ん?うん!ある噂なんだけどね、その綺麗なハート型の花びらを大事な人に渡してお互いが持ってたら、幸せになれるって言う噂だよ。」
「ふーん…。なら、優杏、あげる!」
「え?ちゃんと嶺亜の話聞いてた?」
「うん、聞いてたよ。俺は優杏と幸せになりたいからあげる。」
「いや、えっと。それはどちらの意味で?」
「ん?恋愛以外あるの?」
「へっ、?」
「え、告白!?」
「あの日から俺ずっと気になってたんだ。この学校でまた会えて運命だって感じて。俺と付き合ってください。」
「え、あ、」
突然告白されても…、え、?
突然の出来事に頭が追いついていない優杏。
「優杏、返事!返事!」
「え、いま?」
「うん!」
「えと、考えさせてください。」
「分かった。なら、好きになってもらうようにアタックしてくから。楽しみにしてて」
「え、あ、はい。」
「とりあえず、これは持ってて。お守りみたいなものだから。」
「あ、うん。」
心ここに在らずとはこのことなんだろうか。
碧牙の告白に頭を取られ、今起こってる状況に集中出来ないでいる。
「じゃあ、俺行くね。」
「うん、、」
碧牙が行ってから、フリーズしていた頭がだんだんクリアになっていった。
「えぇぇぇぇぇ!」
「びっくりした、どうした?」
「どうしたって、え?私告白されたの?」
「そうだよ?」
「碧牙に?」
「そうだよ?」
「夢?」
「ほっぺたつねってみる?」
「うん。」
嶺亜にほっぺたをつねってもらった。
「痛いー」
痛いということは、夢じゃない!?
え、なんで?
「なんで、私?」
「優杏だからじゃないの?」
「えぇ?そんな軽いの?」
「軽くないよ。優杏ってだけで特別な理由だよ。」
「えぇ…、」
「これを機にちゃんと考えるんだよ。いつも、ごめんなさいって断ってるんだから。」
「うん…、」
そう、私はいつもは告白されたらすぐに断っているんだ。
なのになんで、断れなかったんだろう…。
「そんなの、碧牙くんのこと少し離れ気になってるからでしょ?」
「え、心の声出てた?」
「顔に出てた。何年の付き合いだと思ってるの?」
「うぅー。どうさればいいの」
「自分で考えなさい。」
「嶺亜さんー…。」
こうして、スッキリしないままお花見が終わった。
「お花見お疲れ様。浮かれてる気分はもう終われよー。次は定期テストだぞ。この学校は赤点とるとペナルティ厳しいからな。頑張れ」
お花見が終われば、定期テストが近づいてくる。
でも、定期テストが終わったら、向夏休みが待っている。
決して長くは無いけど、碧牙について少し考える時間があるのはありがたい。
告白のことは一旦置いといて、テストに集中しなきゃ。
考えるのはその後だよ、優杏。
「優杏ー、勉強教えて…」
「嶺亜、今回は嶺亜の苦手な範囲だからね。」
「ペナルティとか嫌すぎる。せっかく、他の高校に無い休みがあるのに休めないのは嫌だぁ」
「確かに。一緒に頑張ろ!」
「テスト勉強するの?なら俺も混ぜて。」
嶺亜と勉強の、予定をたてている時後ろから声がした。
「もちろん!いいよ!」
「ちょ…、嶺亜」
「助け合いは大事でしょ?」
「それに、優杏は英語苦手だろ?」
「なんで知ってるの?」
「隣の席だから、英語の授業の時いつも詰まってるの見てたから。」
「碧牙は英語できるの?」
「もちろん、俺英語得意。」
「じゃあ、優杏教えてもらいなよ!」
「うー…。」
嶺亜と向夏休みに遊ぶためだしな。
勉強なら、碧牙のこと考えなくて大丈夫かな。
「碧牙、英語教えてください。」
「任せとけ。」
「じゃあ、計画立てよー!」
着々と、予定が決められていった。
「じゃあ、早速今日の放課後からね!今日は私の家親が遅いから私の家でやろ!」
「分かった。」
「あ、彼氏も呼んでいい?」
「もちろん、てゆか、呼んでなかったのね。」
「えへへ」
この学校はほかの学校と違って、勉強もするけど行事ごとにもすごく力を入れていてとにかく多い。
他にも、制服は入学式や卒業式など特別な行事の時だけで基本は私服でいい。
大学みたいな高校だ。
「ということで、今週の金曜日にお花見します。詳しいことは、スマホに送っておくから後で確認しといてくれ。それじゃ、授業頑張れ」
そう言って先生は教室から出ていった。
お花見かぁ。
嶺亜は、彼氏くんといるだろうからどうしよう。
「優杏!お花見どうする?」
「どうするって、彼氏くんは?」
「そりゃ大事だけど、優杏も大事!お花見の時に少しだけ話せれたらいいから。」
「そうなの?じゃあ、どうしよっか。」
「ねね、噂で聞いたことがあるんだけどね。綺麗なハート型をした桜の花びらを見つけて好きな人とお互いずっと持ってたら、付き合えたり、幸せな日がずっと続くんだって。」
「なにそれ、絶対嘘でしょ。」
「それがね!卒業生の先輩達もそれ見つけてずっと持ってたら、結婚まで行ったんだって!」
「うーん…。あんまり信じないなぁ。」
「まぁまぁ!見つけたら誰かにあげるの?」
「見つけたら嶺亜に渡そうかな」
「えー!嬉しい!ありがとう。」
──金曜日
クラスのみんなが待ちに待った、お花見。
嶺亜が言っていた噂話がこの1週間もちに持った。
「優杏!こっちこっち!レジャーシートひいたからおいで!」
「うん。」
にしても、桜が見事に咲いてるな。
だいぶ散って、桜の絨毯になってるけど、それでも満開の桜だった。
「じゃじゃーん!ママがお花見弁当作ってくれたの!一緒にたべよ!」
「ほんと?嶺亜ママのご飯美味しいから好き!ありがとう。」
「ふっふっふっ。優杏が好きなフルーツサンド作って貰ったよ!」
「嬉しい!ありがとー。今度何かお礼もってくね!」
「いいよー、ママが好きでやってる事だから!お礼よりお家に来て欲しいって思ってると思う!」
「じゃあ、お邪魔しよっかな。」
他のクラスの子達もいるかと思ったけど、敷地が広いだけあって、色んなとこでお花見してるのだろう。
みんな和気藹々としている中、“きゃー”と黄色い声が聞こえた。
「何事?」
「なんだろうね。」
声の方を向くと、碧牙とそのお友達が女子の中心にいた。
「わーお、やっぱりイケメンは違うね。」
「大変そう…、」
「なんか、こっち来てない?」
「え、気のせいだと思うよ。」
「──優杏!」
全然気のせいではなかった。
しっかりと名前を呼ばれてしまった。
「優杏!みてみて!これ!」
わんこのように、キラキラした笑顔で持っているものを見せてきた。
「なに、これ。…あ、綺麗なハート型の花びらだ。どこで見つけたの?」
「落ちてきた花びら捕まえたらこれだった!2枚見つかったから優杏にあげる」
「え、意味わかってる?」
「意味?」
分からずに私に渡してきたのか。
碧牙から貰うのは嬉しいからいいんだけど、女子から妬まれるの嫌だな。
「碧牙くん、やっほー!」
「嶺亜ちゃん、こんにちは!」
「え!碧牙くんこれどこで見つけたの?」
「見つけたって言うか、落ちてきたのを捕まえてみたっていうか。」
「持ってるねぇ。」
「これ、なにか意味あるの?」
「ん?うん!ある噂なんだけどね、その綺麗なハート型の花びらを大事な人に渡してお互いが持ってたら、幸せになれるって言う噂だよ。」
「ふーん…。なら、優杏、あげる!」
「え?ちゃんと嶺亜の話聞いてた?」
「うん、聞いてたよ。俺は優杏と幸せになりたいからあげる。」
「いや、えっと。それはどちらの意味で?」
「ん?恋愛以外あるの?」
「へっ、?」
「え、告白!?」
「あの日から俺ずっと気になってたんだ。この学校でまた会えて運命だって感じて。俺と付き合ってください。」
「え、あ、」
突然告白されても…、え、?
突然の出来事に頭が追いついていない優杏。
「優杏、返事!返事!」
「え、いま?」
「うん!」
「えと、考えさせてください。」
「分かった。なら、好きになってもらうようにアタックしてくから。楽しみにしてて」
「え、あ、はい。」
「とりあえず、これは持ってて。お守りみたいなものだから。」
「あ、うん。」
心ここに在らずとはこのことなんだろうか。
碧牙の告白に頭を取られ、今起こってる状況に集中出来ないでいる。
「じゃあ、俺行くね。」
「うん、、」
碧牙が行ってから、フリーズしていた頭がだんだんクリアになっていった。
「えぇぇぇぇぇ!」
「びっくりした、どうした?」
「どうしたって、え?私告白されたの?」
「そうだよ?」
「碧牙に?」
「そうだよ?」
「夢?」
「ほっぺたつねってみる?」
「うん。」
嶺亜にほっぺたをつねってもらった。
「痛いー」
痛いということは、夢じゃない!?
え、なんで?
「なんで、私?」
「優杏だからじゃないの?」
「えぇ?そんな軽いの?」
「軽くないよ。優杏ってだけで特別な理由だよ。」
「えぇ…、」
「これを機にちゃんと考えるんだよ。いつも、ごめんなさいって断ってるんだから。」
「うん…、」
そう、私はいつもは告白されたらすぐに断っているんだ。
なのになんで、断れなかったんだろう…。
「そんなの、碧牙くんのこと少し離れ気になってるからでしょ?」
「え、心の声出てた?」
「顔に出てた。何年の付き合いだと思ってるの?」
「うぅー。どうさればいいの」
「自分で考えなさい。」
「嶺亜さんー…。」
こうして、スッキリしないままお花見が終わった。
「お花見お疲れ様。浮かれてる気分はもう終われよー。次は定期テストだぞ。この学校は赤点とるとペナルティ厳しいからな。頑張れ」
お花見が終われば、定期テストが近づいてくる。
でも、定期テストが終わったら、向夏休みが待っている。
決して長くは無いけど、碧牙について少し考える時間があるのはありがたい。
告白のことは一旦置いといて、テストに集中しなきゃ。
考えるのはその後だよ、優杏。
「優杏ー、勉強教えて…」
「嶺亜、今回は嶺亜の苦手な範囲だからね。」
「ペナルティとか嫌すぎる。せっかく、他の高校に無い休みがあるのに休めないのは嫌だぁ」
「確かに。一緒に頑張ろ!」
「テスト勉強するの?なら俺も混ぜて。」
嶺亜と勉強の、予定をたてている時後ろから声がした。
「もちろん!いいよ!」
「ちょ…、嶺亜」
「助け合いは大事でしょ?」
「それに、優杏は英語苦手だろ?」
「なんで知ってるの?」
「隣の席だから、英語の授業の時いつも詰まってるの見てたから。」
「碧牙は英語できるの?」
「もちろん、俺英語得意。」
「じゃあ、優杏教えてもらいなよ!」
「うー…。」
嶺亜と向夏休みに遊ぶためだしな。
勉強なら、碧牙のこと考えなくて大丈夫かな。
「碧牙、英語教えてください。」
「任せとけ。」
「じゃあ、計画立てよー!」
着々と、予定が決められていった。
「じゃあ、早速今日の放課後からね!今日は私の家親が遅いから私の家でやろ!」
「分かった。」
「あ、彼氏も呼んでいい?」
「もちろん、てゆか、呼んでなかったのね。」
「えへへ」