え…、これヤキモチ……?

私ヤキモチ妬いてたの……?


「白凪さん!手元見て!」
「ごっごめんなさい…!!」


わ、私…ヤキモチ妬いてたんだ――…っ!!


衝撃の事実と手元のフライパンをどうにかするのに必死で、プチパニックになった。
先輩に手伝ってもらいながらなんとかフライパンは処理して、黒焦げの餃子が完成した。
もうとにかく先輩に謝り倒し、その日の部活は終わる。

そして、私はある人に電話をかけた。


「もしもし咲玖?どうしたの?」
「桃ちゃん〜〜〜〜〜っ!!」


いたたまれなくなった私は、桃ちゃんに助けを求めた。


「な、何?どうかしたの?」
「桃ちゃんあの…っ、どうしても聞いてほしい話が…っ」
「…、今部活終わったところだから一緒に帰れるけど、どこにいるの?」
「昇降口…」
「わかった、今行くからちょっと待ってて」
「……あい」


しばらくして桃ちゃんが来てくれた。
桃ちゃんはマーチングバンド部でカラーガードを担当している。主にフラッグでパフォーマンスを盛り上げる人のこと。
たくさん動くから今日も疲れてるだろうに、ありがたや…。


「桃ちゃあん…」
「どうしたのよ!とりあえずうちに来る?」
「うん…」


一応蒼永に桃ちゃん家に行くと連絡した。