目瞑るとまつ毛長いのがよくわかるな…。
天然でこのまつ毛…めちゃめちゃ羨ましい……。

近くで見ると蒼永って、ほんとに綺麗な顔してるんだ…。
肌とかなんでそんなにきめ細かいの?どんなケアしてるの??
思春期ってニキビできやすかったり、肌荒れしやすかったりするのに、ツルツルたまご肌じゃない??


「……咲玖、まだ?」

「はっ」


ぎゃーーーー思わず顔をマジマジと見つめてしまってた…!


「もうちょっと待って!目開けないでね!」
「はいはい」


…だって、成長した蒼永の顔をこんなに至近距離で見ることなかったんだもん…。
改めて見ると、蒼永ってほんとにカッコイイんだなって――。

胸のドキドキは止まらない。
どんどん大きくなって、蒼永に聞こえるんじゃないかってくらい心臓がうるさい。

でも、私だってやればできる……っ!!(?)

意を決して、ちゅっと蒼永の頬に触れるだけのキスをした。
カンマ数秒とかそれくらいの短さだったと思う。
でも、これが精一杯…っ。


「こ、これでどう!?」


素早く離れて蒼永の顔を見て、私は思わず二度見した。

え…、嘘でしょ?思いっきりキスマークついちゃってる…!?
そ、そういえば、紫帆ちゃんとコスメ見てた時、テスターで赤いリップ塗ったんだった…!!


「ぎゃーーーごめん蒼永!!」