(良かった! 私の働きぶりを見て、受け入れてくれる人はちゃんといるんだ!)


 こうやって一人ずつでも、私が無害な人だと知ってもらえるよう頑張ろう。それにあのギークという人は怒ってたけど、一緒にいた人は普通の態度だった。ということは、あの人だけ特別、私に怒ってるってことじゃないかな。


(妹たちのチャンスを私がつぶしたって、言ってたけど……。どういう意味なのか、あとでリディアさんに聞いてみよう)


 すると思わぬところから、その疑問が解消された。リドルさんだ。彼は少し苦笑いしながら、私が知りたがっていた答を話し始めた。


「いやあ、最初は竜王様のお妃候補パーティーをぶち壊した人が働くって聞いて、ものすごく心配したんだけど。けっこう君、普通の子だよね?」


 その言葉に耳を疑った。私は目を大きく開き、リドルさんを呆然と見つめる。