前にも竜王様が言ってた気がするけど、私が身につけられる強さってなんだろう?


『強い竜にめいれいできる人が、すごいと思われるから……』
「だから?」
『パパに、めいれいすればいいよ!』
「無理だよ! そんなことしたら、みんなビックリするし。竜王様はたぶん睨んでくると思う!」
『だから、パパにママがうんめいの花よめだって、言えばいいのにぃ〜』
「んもう! ママの話、聞いてた?」


 卵くんはケラケラと笑うようにお腹を叩くと、今度は『ママ、ねむい……』とぐずりはじめた。たしかにもう夜が深まってきている。私も卵くんの安否がわかりホッとしたので、眠くなってきた。


「じゃあ寝ようか。また明日ね。あっ! ひとつ卵くんに聞き忘れてた!」
『ふわあ……なあに? ママ?』


 卵くんの声は、もう今にも寝てしまいそうだ。それでも二人で話せる時間は、意外と少ない。私は彼が寝てしまう前に、急いで質問をした。