「私の推測では、抱き合っていた女性と豹先輩は本当に付き合っていたけど、

愛美と出会って愛美に乗り換えようとしてるんじゃないかなって。

だってほら、キスされそうになったんでしょ?」


「いやあれは雑誌の企画で・・・」


私の言葉に覆い被さるように彩菜は口を開いた


「そーれーはー!企画って口実にすればなんでも許されると思ってるんだよ!」


豹さんは確かに、第一印象はチャラそうだなと感じる。

でも、本当は違う気がする。

チャラそうとかは、あくまでイメージなだけだと感じていた。


「でもそれは、あくまで彩菜の考察でしょ?

たとえ、練習室で女性と抱き合っていたのが本当かもしれないけど、

私が好きっていう確証はなくない?」


彩菜の言葉に反論すると、申し訳無さそうにうつむく。


静まる空間で彩菜からの話を頭の中で考え直した。

彩菜は龍さんと豹さんと同じ事務所で今度アイドルデビューが決まった。

財布を拾ってくれたのは豹さん

豹さんは彼女(?)がいたけど別れて私に、、、。


冷静になって考え直しても確証が持てなかった。

「彩菜の考えすぎだよ笑」

笑いながらその場を乗り切る。

オレンジ色に染まりつつある空を窓越しに眺めながら。