男子だし。

合瀬君だし。

「君、毒舌?」

「別に普通だと思いますけど。

逆にこんなところでホイホイ喋るほうがヤバいと思いますけど。」



嫌みたっぷりに言ってやった。

もう二度と近づいてこられないように。

でも合瀬君は、次の瞬間とんでもないことを言った。



「君、銀狼の元姫、青原(あおはら)由乃ちゃんでしょ?」

「「っ!!」」



突然のことに、粉桃も私も息をのむ。



「貴方、なんでその事知ってるんですか?」

「へえー。否定しないんだ。

てっきり、違うって言うと思ったのに。」

「こんなところで嘘ついてどうするんですか?」

「さあ?」



さあ?って。