「博士、これが失敗に終わったら人類は滅んでしまうんですからね!よろしくお願いしますよ!」


「大丈夫ですよ、既に照準は合わせてあるしあとはこのボタンを押すだけです」



沢田博士は真実の忠告に対し自信たっぷりにそう答え、運命のボタンを力強く押した!





















「何も発射されない様だが?…………」



「あれ?おかしいな………そこ、コンセント抜けてないですか?」




「コンセントは刺さっている様だが………」



「う〜ん………じゃあ、停電とか?」



「それはありません、念のため私が前もって電力会社に問い合わせたところ、この地区で今日停電の予定は無いとの回答でした」


さすがは真実である。万が一の事も考え、そこまで抜け目無く下調べをしていた。しかし実際に電気はきていなかった………その事を幹事長が指摘する。



「でもマナミちゃん、さっきから暖房も切れてるみたいだしテレビもついてないよ」


「だとすると、もしかして街がパニックになり変電所か何かが破壊されたのかもしれない!ちょっと私、外の様子を見てきましょう」



このまま電気が来なければ大変な事になる………真実は、玄関のドアを開け外へと走った!



「しかしおかしいなあ、さっきまで確かに電気が来ていたのに………」



「まあ、とにかく真実君が戻るのを待つとしようじゃないか」



やがて、真実がドアを勢いよく開け戻って来た!息を切らせ、右手に何か紙のような物を持っている。



「おや、マナミちゃん早かったね。………何、その右手に持ってる物?………」



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