「あのね」と、言いながら頰を赤くする繭。

「繭が双葉君に部活頑張ってねって言ったら、『葉群ありがと。頑張るわ』って言ってたの!それが嬉しくて、流花に報告?なのか分からないけど伝えたかったんだ」

「そうだったんだ。良かったね」

いつもなら喜べるはずの繭の話も喜べなかった。

喜ぶどころか、想のことを好きなのは私だけでいい。

繭が想のことを好きでは無ければ……。

繭さえ居なければいいのに。

そうしたら想の隣に私はいられるのかな。

そんな事を考えていた。