自分を見透かされた気がした。

弱くて弱くてたまらないのに強いふりをする。

誰も助けてくれなかったら怖いから、期待しないようにしている。

そんなズルい自分がバレたと思った。



「私はそんなに弱く見えますか?」



「翠ちゃんは強いよ」

「でも俺がそばにいることで、翠ちゃんをもっと強くしてあげたい」

「震えた翠ちゃんを見ているだけなんて嫌なんだ」

「俺だって何故か分からないけど、あの時無性に震えた翠ちゃんを抱きしめたかった」

「その後告白した時、俺に期待を持たせないためにしっかり断る翠ちゃんも、相手のことをしっかりと考える翠ちゃんも、」




「大好きでたまらないんだ」




冬夜さんの目が潤んでいる様に感じた。