なんでこんなに私のことを思ってくれるのだろう。



「冬夜さん」

「なんで私に告白したんですか？」



冬夜さんが私の目をじっと見つめる。



「初めて翠ちゃんを見た時震えてた」

「初めてで震える人も沢山いる」

「それでもマネージャーに頼ったり、弱音を吐いたりする」

「でも、翠ちゃんは一人で立ち向かおうとしてた」



「一人で戦える人も沢山います」

私がそう言うと冬夜さんは何故か悲しそうに笑った。



「それでもみんな味方がいることを分かってる」

「でも、翠ちゃんはまるで世界に味方が一人もいないみたいだった」

「俺が味方になりたかった」