九条家の名は国内外問わず大きな力を持ち、九条家の意に添わなかった者は即座に排除される。

といっても実際は、九条家がわざわざ手を下さずとも、

『九条家の反感を買った』という事が広まった時点で、相手が勝手に自滅していく。


誰だって、絶対権力者である社長に見放された社員には近づきたがらないもの。

次々、周囲に縁を切られ、立ち行かなくなってしまうのだ。

社交界からの締め出し、経営破綻etc…。

誰も彼も、九条家の顔を窺わずにはいられない。

(…らしい)

まだ九条家がそれほど大きな存在だということを目の当たりにしていないので実感がない。