「もしかして…、く、九条家の方と何か…、関係があるんですか?」
「…あれ、なんで分かったの?」
九条家と繋がっているような素振りは見せなかったはずだが、何故気づかれたのだろうか。
「だ、だって、寮でエレベーターのある部屋を使ってるから…」
「あぁ…、確かに使ってるけど、あの部屋が何?」
「あそこは、代々九条家が懇意にしている生徒か、け、血縁者しか使えないんです」
「え、そうなの?」
「し、知らなかったんですか?」
「うん。何も説明されなかったから」
(なんだ、じゃあ隠せるものではないのか)
部屋を使っている=(イコール)自分は九条家の人間ですって公言しているようなものなのか。