「なんでちょっと嬉しそうなんだ」

何故か早乙先生は若干引き気味だ。

顔が隠れてしまっているので、何となくしか分からないが。

「未知との遭遇ってワクワクしません?」

しかも忍者だ。

戦闘ヒーローなど、物語では時々見かけるが、本物が存在するとは誰も思わないだろう。

「もっと怖がるとかあるだろ。尾行されてたんだぞ?」

「う~ん。多分ですけど…、私はだいぶ強いですよ」

「…なんかやってたのか?」

「いえ何も。元々の才能ってやつかもしれませんね」

軽く笑っておどけて見せる。