ーーそして月が沈み、太陽が完全に顔を出す時間。
昨夜はカーテンを閉めずに眠ったので、朝日が入り込んで目を直撃して起きろと急かす。
仕方なく体を起こすと、両手を伸ばして軽くほぐす。
「ん~、良く寝た」
こんなに熟睡したのはいつぶりだろうか。
疲れていたのもあるだろうが、快適な睡眠のためにはやはり寝具もちゃんとしたものでないといけないのだ。
固過ぎず柔らか過ぎないベッドは最高の眠り心地だった。
名残惜しいが、今日は入学式があるので準備しなければ。
まずはシャワーを浴びるために着替えを持って風呂場に向かう。
「えっと…、エレベーターがこっちだから…、ここか」
目的のドアを開けると、手前に洗面台と奥に折れ戸があり、その先に浴槽とシャワーがある。