麟太郎はそのコンテストで優勝することを条件とした。

「それって、これまで何も知らなかった私が優勝しようと思ってできるものなんですか?」

「それはお主次第じゃろう。何でも本人の意志が関係するもの。

意志を強く持ち、貫いた人間が成し遂げた偉業がどれだけあることか」

それらしいことを言っているが、現実問題、無理ゲー感は否めない。

これまで友人と呼べる人が一人もいたことがない私が、

果たして最高のパートナーなど見つけられるのか。

「もしかして、お二人も優勝したんですか?」

「あぁ、儂らは100点満点中、98点で歴代最高得点で優勝した。今も成績は抜かれておらんわい」