「グハ…ッ」

「アガッ」

三人は地面に倒れ、しばらくは立てないだろう。

全員戦闘不能で、一件落着。

通報は絡まれていた老人と犬獣人に頼もう。

これ以上、関わる必要はないだろうと判断して、

後のことは頼みますと言うつもりで頭を下げてその場を後にしようとするが、老人に呼び止められてしまった。

「お嬢さん、ちょっと待ってくれ。少し話があるのだがいいかね?」

「話…、ですか?」

「あぁ、怪しいもんじゃないぞ。儂は九条 麟太郎。そっちの獣人は従者のクドじゃ」