その後みゆが、「次の授業体育だった!」
と走って体育館へ向かうのを見送ってからも、私は考え込んでいた。

みゆを応援したい  でも  蓮を譲れない

そんな気持ちが心の中で戦っている。

そんな時に聞き慣れた声が響いた。

「さゆさ〜ん?大丈夫ですかぁ?」

どうすればいいのかわからない気持ちが顔に
出ていたのだろう。蓮の事で悩んでいる時に蓮が話しかけてきたのだ。        何も知らないくせにしらっと話しかけてきた蓮に、むかつく気持ちを心に封じ込め、

「何でもない。考え事してるだけだよ」

といつも通りに返した。それでも幼馴染というものは分かってしまうらしい。

「何でも分かるんだよ、、、。
その顔は、浦井さんとなんかあっただろ?」

なっ!図星、、、!