と、言うのは冗談で。

私の運命の人がこの王子様だなんて、いまだに信じられない。

元々男の人が苦手だった私だけど、どんな時も誠実で、優しくて、爽やかな柊哉くんだから大丈夫になった。

……というかもう好きです。大好きです。正直に言うと、今すぐ抱きつきたいくらいには大好きです!

こんなこと考えてるなんてバレたら柊哉くんどう思うかな…?

柊哉くんはどうなんだろう。私のことどう思ってるんだろう。


「……巡ちゃん」

「へ!?」


また色々と考え事していたせいで大袈裟に驚いてしまう私。


「ごめん、びっくりさせちゃった?」

「あ、や、考え事してて!なに!?」

「……やっぱあとでいいや」


柊哉くんは困ったように笑うと、また前を向いて歩き出した。


…なんだろう?なにか言いにくいことなのかな…?