柊哉くんが、私の代わりに怒ってくれている。

ずっと男の人に抱いていた気持ち悪さとか恐怖が浄化されていくような気がして、あったかい涙が溢れ出る。

かっこよすぎるよ。柊哉くん。




「ストップ!柊哉!!」


その時、後ろから男の子の声がした。

見ると七海学園の制服を着た男の子。その後ろにはパートナーらしい女の子もいる。


「落ち着け!もう警察くるから!これじゃどっちが犯人かわかんねーよ!」


その男の子は柊哉くんを後ろから羽交い絞めにして引き留める。


「どけよ!どうでもいいんだよそんなこと…!このキモイおっさんたち捕まったってどうせ刑務所でぬくぬくするだけだろ?巡ちゃんの心の傷の代償はそんなんじゃ足りねぇ!ここでぶち殺して(ピ―)を(ピ―)して(ピ―――――)(※あまりにも酷いため自主規制)」

「だからそれをやめろっつってんだよバカ!」

男の子の説得にも関わらず、男たちに食って掛かろうとする柊哉くんとバチッと視線がぶつかった。


「っ、巡ちゃん……!」


柊哉くんの表情が一気に崩れて、私の知ってる人の良さそうな表情に変わった。