「はー……ウケるー……」

「いやお前ウケるって顔してねーけど…」


ほんとウケる。

嫌われたくなくて自分を偽って、結果怖い思いさせて。

自分を曝け出すこともできなかったくせに一丁前に守りたいなんて。


「もう自己中だった昔の自分とは違うって思ってたのに……そうじゃなかった」


結局全部保身のためだった。
巡ちゃんの理想とする爽やかな王子様を取り繕って、巡ちゃんを裏切った。


「ほんと……ダッサ」


ダサすぎて、不甲斐なくて、泣きそう。



「あ、あの…」


勇気のパートナーが初めて俺に声をかけた。


「好きな人のために頑張ることは全然ダサくないと思います」