「ぶふっ」


勇気が噴きだした。


「あっははは!誠実で優しくて爽やか!?南中の殺し屋って言われてたお前が…!?あはは!ありえねー」

「いっ、岩清水くん、失礼なんじゃ……」

遠慮なく口を開けて笑う勇気に、勇気のパートナーが勇気のシャツを引っ張って咎めている。

「いや、だってこいつ人の良さそうな顔してるけど寄ってくる女子に〝タイプじゃない〟つってビンタされるようなやつだったんだぜ?そんなやつがキャラ変してまで頑張ったのに逃げられるとか!ダッセェ!!」


なんのためらいもなく盛大に笑う勇気に、俺もだんだんバカらしくなってきた。


「あははははは」

「「!?」」


自分でも怖くなるほど生気のない笑い声が出て、二人がビクッとした。