「夜,カップ麺にしよ,凪」

「……いいの? 材料あるし,それくらい作るよ僕」

「待てないからいい。それに,この間ちょっと美味しそうなの見つけたの。凪と食べようと思って,2個」

「じゃあ,それにしよう」



夜は2人でカップ麺を食べ終えて,お風呂に向かう真理。



⚪真理の家·お風呂場(夜)



シャワーの水を出し,手の平にかける真理。

ふとシャンプーに目を止める。

(使いなれた,花の匂いのするシャンプー……それ以外,お母さんが持っていっちゃったのかな)

(凪も,同じ匂いの使うのか)

真理が顔を赤く染める。

(わぁぁぁぁあ!)

シャワーを頭上に持ち上げ,頭から水を被る。

(つめたい……~っ)

シャワーを他に向ける真理。

温かくなってから,全身を洗う。

湯船に浸かる真理。

(あったかい……)

ふぅ,とゆっくり息を吐く。

じわじわと体が温まっていく感覚に,頬を緩める真理。

ちゃぷっとお湯を少し掬う。