その膨らんだ頬をふよんっとつつく凪。

真理が慌てて頬を引っ込める。

(なんでこんな。気恥ずかしいとか)

私が口を引き結ぶ真理。

下から凪を見上げる。

口を開く凪。



「大丈夫だよ,真理。僕真理の事任されてるから」




そして,家で家事手伝ってて良かったと続ける。




「……は?」



訝しげに凪を見る真理。

凪はリビングにある机をちょいちょいと指す。



「……メモ?」



⚪真理の家·リビング

(違う……手紙?)

お母さんらしい,適当な字。



『一泊二日の旅行に行ってくる。高校以来のダブルデートだから真理は連れていけない。真理の事は凪くんに頼んだから迷惑かけないように』