好きだよ〜バレンタインデー〜

「衣菜ー!」

「ゆみちゃん、どうしたの??」

私に思いっきり飛びついてきたのは親友のゆみちゃんだった。

ゆみちゃんどうしたんだろう。こんなに勢いよく来て。

「衣菜ったら、また司くん見ちゃって!好きなんでしょ。ふふっ、言っちゃいなよ〜」

とゆみちゃんは席に着く私の右肩をポンポン叩く。

私は顔が熱くなって、気持ちと反対の気持ちを募らせ、顔が強ばっちゃった。
ー体育の時間ー

―――「1、2、3、しー!」

体育の授業が始まった。10月の事だった。

月にズレたような体育の授業の内容に私は肩を落とした。だって男女合同のグラウンドでの持久走だったからだ。

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「はぁはぁ、も、い…や、疲れ、た」

私は足がもつれていくのがよく分かった。すると後ろから男の子の声が聞こえた。

「おい、大丈夫か?!いな!」

……ん、なんか私の耳に慣れた意心地いい声が私の心を癒す。

そして、私は保健室へと運ばれた。

保健室のベッドへと私は運ばれた。そして、眠り込んでる私の唇に………。


「ちゅ……おい、気絶…してんのかよ、無理すんなよ、ばかいな、俺が見てたから良かったけど、、」

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「ば、ばか?!ひどい!わ、私は馬鹿じゃないから!」

私は意識が戻ってきて、ガバッと布団から起き上がった。すると、男の子はいなくなっていた。

もう!やな感じ!かっこいいと思ったのに…。
「ねぇねぇー!司ー、私らと遊ぶよね?」

「そうだよな!俺らと遊ぶよな、司!」

「カラオケ行こ!」

「司行こうぜ」

私の幼なじみの同い年のチャラ男。司は今日も周りの同級生に埋もれていた。

私の方に見向きもしてくれない。小学生の頃とかはよく遊んでたし、中学の時は一緒に帰ってたのにー!あんなチャラ男は私はいや!むり!

なのに私の心はどこかイライラが募っていた。

そんな私に隣席の親友のゆみちゃんが何やら人懐っこい猫のようにニンマリと微笑んでニヤニヤしてた。
「司なんて嫌い!」

私は頬を膨らまして、クリスマスの学校の日の街中を自転車を押して、人通りの中、歩いた。

すると、道路を挟んで向こうに司が見えた。同級生の子8人くらいでカラオケに入って行った。

そんな様子を見て、私は涙がなぜか流れた。

「え、えぇ、ど、して。ぅ、っもう、どうして泣くのよー!」

私はそんな自分に苛立った。
「ゆみちゃん、ごめんね。クリスマスの日、遊ぶ約束して会った私が泣いてて」

「いいよー!いな!あの子たち目撃したんでしょ?」

「ん…?え、ゆみちゃん??」

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ゆみちゃんと私はゆみちゃんの家で買っておいたクリスマスプレゼントを交換して、たくさん話し込んだ。

でも私は司に抱いた気持ちは隠した。
司side

「つかささ、告らんの?いなっちにさ」

「…ぶっ、言うなよ!…他の奴ら聞いてねーよな?」

俺はコーラを吹き飛ばしそうな勢いで吹き出して、裕也に聞いた。

裕也はキョトンとした顔を向け、何か裕也なりに真剣そうな面持ちで見られてる。俺はいなのことが好きだ。でも、俺ってそんなあからさまだったかな。こんなマヌケな裕也にバレてるとかどんなんだよ。