どうしよう、泣きたくないのに涙がボロボロ出てくる。
こんな奴の為に泣いてるなんて思われたくないのに。



「……助けて…。」



いつまで歩き続けたらいいの?
気持ち悪いよ、怖いよ。
もうやだよ、お願い助けて…。
涙を袖で拭いながらも、足は止めない。


人混みに紛れる為に、いつもは来ない繁華街の方まで足を伸ばしてきたけど。
なかなかしぶとくて撒けない。


夜の街のネオンがギラつく中、わたしはただずっと歩き続けていた。
飲み屋街のここに、制服姿のわたしなんて浮いて余計目立つかもしれない。
だけど、とにかくこいつを撒きたい。



「…っ、うぅっ…。」



でも、涙は拭えなくなってきて。
涙が溢れてくると足が止まりそうになる。


怖い、助けて。お願い。
誰でもいい。誰か、助けて……。