「藤くん。」
「千歳、芽来さん。」
駆け寄った千歳さんを抱きとめながらも、わたしの事を気にかけてくれた藤仁さん。
多分、さっきのことだろうな。
藤雅に似た顔で、心配そうな顔をしているから何だか余計に申し訳なくなる。
大丈夫です、って。
伝えようとしたら、藤雅が何も言わずに苦しいくらいに抱きしめてきたから。
ぽんぽんと、背中を撫でる。
「…怖い思いさせてごめん。」
「大丈夫だよ。
着替えたの?その色の着物も似合うね。」
「……血が、ついてたから。」
「そっかそっか。
シミになったら困るもんね、落ちにくいって言うし。」
「……きらい?」
「藤雅のこと?好きだよ。」
「…俺も芽来のこと大好き。愛してる。」
いつもよりセットされてる頭を、よしよし撫でてみたけど。
しおらしくなってる藤雅は、離れる気は無いみたいで思わず千歳さん達と顔を見合わせて笑っちゃうくらいだった。
そんな藤雅だったけど。
親睦会を兼ねた飲み会では、あの凛々しく雄々しい藤雅に戻っていた。
みんなの前でわたしを紹介してくれた時は、きっぱりと言い放ってくれたのが格好良くて。
わたしも、できる限り背筋を伸ばしてご挨拶させて頂いた。
「千歳、芽来さん。」
駆け寄った千歳さんを抱きとめながらも、わたしの事を気にかけてくれた藤仁さん。
多分、さっきのことだろうな。
藤雅に似た顔で、心配そうな顔をしているから何だか余計に申し訳なくなる。
大丈夫です、って。
伝えようとしたら、藤雅が何も言わずに苦しいくらいに抱きしめてきたから。
ぽんぽんと、背中を撫でる。
「…怖い思いさせてごめん。」
「大丈夫だよ。
着替えたの?その色の着物も似合うね。」
「……血が、ついてたから。」
「そっかそっか。
シミになったら困るもんね、落ちにくいって言うし。」
「……きらい?」
「藤雅のこと?好きだよ。」
「…俺も芽来のこと大好き。愛してる。」
いつもよりセットされてる頭を、よしよし撫でてみたけど。
しおらしくなってる藤雅は、離れる気は無いみたいで思わず千歳さん達と顔を見合わせて笑っちゃうくらいだった。
そんな藤雅だったけど。
親睦会を兼ねた飲み会では、あの凛々しく雄々しい藤雅に戻っていた。
みんなの前でわたしを紹介してくれた時は、きっぱりと言い放ってくれたのが格好良くて。
わたしも、できる限り背筋を伸ばしてご挨拶させて頂いた。