とりあえずシャワーを浴びて、ぼーっとPCの前に座る。
メールの返事がきていたから、それを返して。
スタジオの予約なんかも、日程調整をしつつ作詞も進めていく。


藤雅が、わたしに用意してくれた部屋。
スペースの問題で置けずにいた機材なんかも、新しく買ってしまったから活用したいなあ。



「…今月は、きついから瑛にボーカル頼んで欠席しようかな。」



うちのバンド、実はメンバー全員それなりに歌えるから。
彪に至ってはラップがすごくて、ラップバトルなんかにも出てるくらい。
何曲か、彪のラップをいれた曲も作ったくらいだから、そういうのもセトリにいれてやればいい感じになるかな。
わたしがいなくても、各々のスキルがそれなりにあるから大丈夫。


わたしがいなくても、成り立つ。
藤雅と生活を共にするなら、普通の世界では生きていけないことも視野にいれなくちゃ。



「最愛なんて言葉じゃ足りない 愛する人よ
旅立ちます貴方の存在する世界へと
藤の花に魅入られたわたしは 気が付くことすらなく
貴方の色に染まって わたしはわたしを知る」



なにこれ、いい感じ。
少しずつ完成に向かっている気がする。
これが完成する頃には、わたしはどうなっているんだろう。