「まさか、お母さんが許してくれるなんて思わなくて…。
お父さんに聞いてから…って言うのかなって思ってたから。」


「あんたがあんな顔して言ってくるの初めてだからねえ…。
子どものわがままくらい叶えられない親なんて、親じゃないでしょ。」


「…ありがとう。」



心から本当にそう思う。
許してくれて、ありがとう。

お母さんに認めてもらえて、よかった。


…わたしは間違ってなかったんだ。



「にしても、本当にかっこいい子だね。
藤雅くん素敵じゃないの。」


「お料理も出来るんだよ。
お泊まりした時、朝ごはん色々作ってくれた。
わたしはほら…朝はあんまり食べないけど。」


「最高じゃない〜!
いいなあ、お母さんもあんな旦那ほしい〜〜!」


「それ聞いたらお父さん泣くよ。」


「え〜だって。」



そんなことを言うとお母さんは、ムスッとしながらも笑っていた。


よかった。
これで藤雅と一緒にいられる。
もう隠したりもしなくていいんだ。