「2人とも偉すぎ!
ね〜、最終日までに間に合わなかったらマジで手伝って?
購買で好きな物なんでも奢るから!」


「お金で私たちを買収しないで。
早く自分でやりなさい柑奈。」


「えーん!ひどい〜!
李月、ママみたいなこと言ってくる!」



溶けかかった、かき氷を食べながら。
わたしは2人のやり取りを見ていた。


青いブルーハワイのかき氷。
横に小さく乗っかかっていたソフトクリームは、先に食べてしまったせいで。
甘ったるい単調な味が繰り返される。
だんだん味に飽きてきた。

お冷でもらった水をここにいれたら。
少しは味が薄まって食べやすくもなるし、量も増えるのに。
…わたしの気持ちは、あの日から穴の空いたままだという。


所詮は代替品。
何をしても、埋められるはずがないんだ。