「…あ…。」



次のお店に向かって、みんなで歩いていると。
藤雅の使っているお財布と同じブランドのお店を見つけた。


…なにしてるのかな。
わたしから縁を切ったのに、考えない日は1日もない。
自分がこんなに未練たらしく思うなんて、想像もしてなかった。
少女漫画とか見て、なんでこんなに諦め悪いの?馬鹿なの?って思ってたのに。

でも、もう連絡が来ないのが証拠。
彼にとってわたしはその程度のもの。
きっとわたしみたいな、ただの高校生が物珍しくて付き合ってただけ。
藤雅には、もっとスタイルが良くて綺麗で…キラキラしたお姉さんがお似合いだ。



「芽来?
さすがにそこは高くて、あたし達に手は出せないよ〜?」


「だよね。
あの棚のバッグがオシャレだから、ちょっと気になっちゃった。…行こ。」