「そういえば、私の話ばかりで陽介さんのこと全然聞いてないですね。陽介さんはどうして野球を?」
「あ、えっと…小学生の頃よく友達とキャッチボールをして遊んでて。そしたら地元で野球チームの監督やってるおじさんに話しかけられて。そのまま友達とチームに入ることにしたんです」
彼女は「その後は?」と言わんばかりの様子で頷き、俺は促されるように話を続けた。
「中学生になって野球部に入って、その友達とバッテリーを組むようになったんです。俺がピッチャーで、友達がキャッチャー」
それを聞くなり彼女が口を横に伸ばして笑った。
「そのキャッチャーの友達が、私のお兄ちゃん、ですよね?」
「え、なんでそれを」
「あーえっとーお兄ちゃんから聞いたんです。もちろん、お兄ちゃんが野球辞めるって言い出して、喧嘩になったことも知っています」
「あいつ、そんなに俺のこと話してたんだ」
得意げに話す彼女に対し、俺は大喧嘩しているにも関わらず、俺のことを妹に話す叶汰が気味悪くて仕方がなかった。
「あ、えっと…小学生の頃よく友達とキャッチボールをして遊んでて。そしたら地元で野球チームの監督やってるおじさんに話しかけられて。そのまま友達とチームに入ることにしたんです」
彼女は「その後は?」と言わんばかりの様子で頷き、俺は促されるように話を続けた。
「中学生になって野球部に入って、その友達とバッテリーを組むようになったんです。俺がピッチャーで、友達がキャッチャー」
それを聞くなり彼女が口を横に伸ばして笑った。
「そのキャッチャーの友達が、私のお兄ちゃん、ですよね?」
「え、なんでそれを」
「あーえっとーお兄ちゃんから聞いたんです。もちろん、お兄ちゃんが野球辞めるって言い出して、喧嘩になったことも知っています」
「あいつ、そんなに俺のこと話してたんだ」
得意げに話す彼女に対し、俺は大喧嘩しているにも関わらず、俺のことを妹に話す叶汰が気味悪くて仕方がなかった。