「あっ、ごめんね。ついテンションが上がっちゃって。右京に話を聞いてからずっと会いたかったの」

櫻子さんは私が思い描いていた人物像から大きくかけ離れていたけれど、パワフルで愛嬌のある素敵な人だと思った。






改めて自己紹介をした私と新那に櫻子さんはアルバムを見せてくれた。

そこに写っていたのは幼い頃の4人。

今と髪色は違うけれど、怜央は小さい頃から怜央のまんまだった。

黒髪の怜央ってなんだかレア。

初めて見る彼の姿を私はしっかりと目に焼き付ける。


「ねぇ、4人とよく一緒にいる男の子って、もしかして真宙くんのお兄ちゃん?」

「そうそう。俺の兄貴で闇狼の初代総長」

「へー似てるね。今は何をしてるの?」

「女の尻を追いかけて海外に飛んだ」

「へ、へー……そうなんだ」

行動力のあるところが真宙くんのお兄ちゃんって感じがする。

「こっちの女の子は?」

「ああー、その人は真弓(まゆみ)ちゃん。真宙の5つ上のお姉ちゃんだよ」

今度は櫻子さんが写真に写っていた女の子のことを教えてくれた。