「えへへ、会えて嬉しい」

綺麗に切り揃えられた前髪の下には長いまつ毛に大きな瞳。

すっと通った鼻筋とぷっくりとした唇。

そして、陶器のような肌。

まるでお人形さんのように美しい櫻子さんは笑うととても可愛い人だった。



「瑠佳ちゃんにはまず去年のお礼を言わないと!その節はありがとうございました。あの日、私に声をかけてくれた子が怜央の彼女になるなんて本当にびっくりしたよ〜!」

「すみません。私そのことはあまり覚えてなくて……」

「いいの、いいの。謝らないで。瑠佳ちゃんにとって人助けは特別なことじゃなかったってことでしょ?あ、私たち同い年なんだしタメ口でいいよ」

「わかりました……じゃなくて、わかった」

「それから姫の仕事を引き受けてくれてありがとう。お陰様で私は危険な目に遭うこともなく、手術も大成功!超元気。新那ちゃんも危険なことに巻き込んじゃってごめんね。あ、そうだ!私、今日アルバム持ってきたんだ。見る??」

「おい、櫻子。一気に喋りすぎだ。あと、会話が急なんだよ。2人ともついていけてねぇぞ」

フリーズした私たちの代わりに怜央が口を開く。