「ねぇ、希一?」



「.....」



「あなたまさか...
いじめられてるの?」



母さんが突然言った言葉にドキっとした。



このままだと、いじめにあってる事がばれてしまう。


「ち、違うよっ!
言っただろ?僕は友達がたくさんいるから大丈夫。」


とっさに嘘をついた。



本当は、友達なんか一人もいないのに...



「ふぅん。そう。
ならいいわ。」



やっぱり素っ気ない返事...



慣れているつもりでも、
時々寂しくなる。



「...いってきます」



返事は...





返ってこない。



..いつものことだ。
母さんは忙しいから仕方ない。



そうわかってるはずなのに...



胸が苦しくなる。



また今日も学校か...