「こんなに『いいね』ついたの、はじめてだよぉ」
いてもたってもいられなくなったあたしは、スマホを掲げて立ち上がると、その場でくるりと回る。
「ほんとたくましいよなぁ」
喜ぶあたしを見て苦笑いする蓮だけど、このときの蓮、ほんとに世界一カッコよかったんだから。
「さあ、この調子で明日からもガンガン『いいね』稼ぐわよ!」
あたしが息巻くと、
「そうだ。明日、花火大会あるだろ? 俺、いい穴場スポット知ってんだよね」
スマホを操作しながら蓮が言う。
「ウソ!? あの花火大会って、いっつもものすごい人で、前の人の頭しか見えないってヤツでしょ? 行きたい!」
「ほら、ここ。ちょっと会場から離れてんだけど、全体がめちゃキレイに見えるんだって」
そう言いながら、蓮が自分のスマホをあたしの方に向ける。
「へぇ~、そうなんだ」
あたしたちは、やっとふたりそろってスタートラインに立ったばかり。
だけど、あたしたちならきっとどんな試練だって力を合わせて乗り越えられるって信じてる。
ね、蓮?
……そして、あたしたちが入学前からゲームの世界でつながっていたって気づくのは、まだ先のおはなし。
おしまい。
いてもたってもいられなくなったあたしは、スマホを掲げて立ち上がると、その場でくるりと回る。
「ほんとたくましいよなぁ」
喜ぶあたしを見て苦笑いする蓮だけど、このときの蓮、ほんとに世界一カッコよかったんだから。
「さあ、この調子で明日からもガンガン『いいね』稼ぐわよ!」
あたしが息巻くと、
「そうだ。明日、花火大会あるだろ? 俺、いい穴場スポット知ってんだよね」
スマホを操作しながら蓮が言う。
「ウソ!? あの花火大会って、いっつもものすごい人で、前の人の頭しか見えないってヤツでしょ? 行きたい!」
「ほら、ここ。ちょっと会場から離れてんだけど、全体がめちゃキレイに見えるんだって」
そう言いながら、蓮が自分のスマホをあたしの方に向ける。
「へぇ~、そうなんだ」
あたしたちは、やっとふたりそろってスタートラインに立ったばかり。
だけど、あたしたちならきっとどんな試練だって力を合わせて乗り越えられるって信じてる。
ね、蓮?
……そして、あたしたちが入学前からゲームの世界でつながっていたって気づくのは、まだ先のおはなし。
おしまい。