あ、そうだ。先に唯菜への土産でも買っとくか。
 イベント行ったあとだと、興奮してヘンなもん買いそうだしな。

 ちょうど手頃な雑貨屋が目に入り、イベントへのはやる気持ちを抑えて店へと入る。

 そういえば、お気に入りのマグカップが欠けたってヘコんでたよな。
 どんな柄だっけ?
 あー、なんかブタがヘンな服着てるヤツだ。
 ブサカワ?
 あれ、ほんとにカワイイのか?
 女子の感覚、ほんとわかんねー。

「こっちの方が絶対カワイイじゃん」
 小さなかわいらしいブタがプリントされたマグカップを手に取る。
「前のの方がかわいかったのにぃ」って口をとがらせる唯菜が目に浮かぶわ。
 くすっと笑うと、俺はそのままレジへと向かった。
「たまにはイヤがらせしてやるか」