それからの樹は
私を守ろうとするようになり
側を離れなくなった。


身体を鍛え出して
格闘技まで習い出して
男らしく逞しくなっていった。


私も樹の側にいた。
もしまた同じ事があった時に
樹を1人にするのが怖かったから。


まぁ、女の私には限界があるけれど…
一人ぼっちで
あんな思いはさせたくない。


でもね、私が樹を好きだと
自覚してからは

色んなものが見えてきた。


こんな関係良くないって事。


側にいるといつまでも樹は
あの事件を忘れる事が出来ない


そもそも、もう私は必要ない。
樹は強いし
自分の身は自分で守れるんだし