「ここにはね、7つの不思議な話があってそれを知れば願いが叶うって言われてるの。」
そこまで話して、彼女は人差し指で私の方向を指し示した。
「ただ、7つ目の不思議を先に知ってしまったらその子は行方不明になるっていう条件付きなんだ。」
そこで彼女は一度話を区切った。
「でもね、7つ目以外ならどの話から知っても良いんだよ。だから、僕も順番通りに1つ目から話すね。」
弾むような口ぶりで彼女は続ける。
「じゃあ、1つ目は〈理科室のホルマリン漬け〉」
「2つ目は〈美術室の絵画〉」
「3つ目は〈校庭の桜の木〉」
「4つ目は〈家庭科室の叫び声〉」
「5つ目は〈図書室の殺人本〉」
「6つ目は〈トイレの花子さん〉」
「そして、7つ目はー」
そう言いかけた彼女を
「待って」
その言葉で遮った。