俺がその紙に目を
通していると母さんが
話しかけてきた。
「実はね…その紙に載
ってる子達とあんたで
ユニット組んでもらお
うと思ってるのよ。」
「は?なんで俺が?」
「あんたは顔もいいし
歌も上手いし…何より
この仕事に興味がある
って前から言ってたじ
ゃない。どう?」

いきなりの事に頭が
ついていかない。
確かに俺も母さんが
手をかけているこの
世界には興味があった。
こんな仕事も悪くない。
って思ってた。けど…
「なんでユニットなん
だょ?知らないやつと
仲良くやれる自信なん
かねぇよ。」

俺がそう言うと母さんが言う。

「だってあんた一人じ
ゃやってけないもの。
この世界は甘くない。
とにかくそういう事で
いいわね?あと…あん
たがあたしの息子だっ
て事は内緒よ。何でか
わ…わかるわよね?」
「うん…。んでこいつ
らとはいつ会えんの?」

一通り話を聞いて
納得出来ない部分も
あったが仕方ないと
割りきった。