その日の放課後

俺は事務所を訪れていた

「なぁ、達哉。調子悪いけど、もしかして…」

「琴美がまだ起きねぇんだよ。1年前から」

琴美が倒れた時は夏休み真っ只中だった

現在、4月

あれから毎日のように病室を訪れてるけど、俄然琴美は眠ったまま

起きる気配なんて全くない

でも俺たちは諦めず琴美が目を覚ますまで、俺らは通い続けるよ

「達哉、『Kenedy』を大好きな彼女に届けてやれよ」

「えっ、ちょ」

響輝さん、祥也さんが突然そんなこと言うから、手に持っていたギター落としそうになったじゃねえか

「図星〜、琴美ちゃんのこと知ってるよ。学年一かわいい女の子だって、3年生にまで噂になってるよ」

「マジかよ」

俺は柱に手をついて、うなだれる