私が好きだった彼は、特別顔がいいわけでも、運動が飛び抜けていいわけでもなかった。
それなのに私は、彼に本気で恋をした。
出会った頃の彼は、とっても優しかった。
何も言わなくても車道側を歩いてくれて、生理痛でお腹痛かったら心配してくれて、私の好きなお菓子を買ってきてくれたり、本当に尽くしてくれる人だった。
けどそれは、心の奥底からの優しさではなかったのだ。
付き合って半月が過ぎた頃、態度が突然変わって、自分で何かしてしまったと思って原因を探した。
そこでわかったのは、することを私が拒んだから。
手を繋ごうとしたら振り払われるようにまでなっていた。
だんだん彼は付き合いたての紳士さは消えていき、周りからも言われるほどのクズに成長していったのだ。
このことがきっかけで、たった十六年の人生が狂わされたのだった。
彼との別れを迎えることになったのは付き合って二ヶ月目の記念日の二日前。
コロナにかかり暇だった私が電話したいと言って始まった電話がきっかけ。
いつもと彼の反応が違くて、その日はため息が多かった。
私はすぐに悟ってしまった。
「あぁ、この人もう私のこと好きじゃないんだ」って。
知ったまま付き合っていてもきっとこの人を苦しめる。
「私といるの、もうしんどいんでしょ?」
彼は言葉を詰まらせていた。
きっと私を傷つける。
そう思ったのかも。
けど、彼のその後の態度で私たちの関係は絶縁にまでいったのだった。
別れるために最後のデートをしたいと彼からの要望があった。
私はその日、涙を堪えながら待ち合わせ場所に行って、恋人なのに恋人じゃない彼に作り笑顔で手を振った。
彼は普通だった。
ご飯も食べられなくなっていた私の目の前で、ラーメンを全て食べきり、私の残した分まで平らげたのだ。
「よくそんなに食べられるね。」
思わず口からこぼれた言葉だった。
私がおかしいのかな、それとも彼が変なのかな。
次第に戸惑い出した。
ラーメン屋を出てゲームセンターに向かうと、スロットがあった。
彼はそれを指差して「あれ揃ったら俺のお願い聞いて、?」。
そう言った。
そしてそのスロットが揃った時、彼はこの選択肢を出した。
「やるのとホラゲーどっちがいい?」
すごくショックだったし、呆れた。
そんなことを言われながら三時頃、私の地元のお祭りに行くために浴衣に着替えていた。
『あんな人じゃなかったのに。』
浴衣を着付けながら泣いていた。
そこに彼が入ってきた。
そして私を無責任に抱きしめた。
「なんか、別れるとなると寂しい。なんで別れるなんて言ったんだろう。」
そう呟いた。
堪えていた想いと涙が、一気に溢れた。
これが原因で私は彼に未練を残したままになってしまったのだ。
彼は、最後の最後まで最低だった。
「会えなくなって冷めたのもそうだし、別れる別れないめんどくさくて。それに毎日ラインも疲れた。」
私から言わせてもらえば、いつも学校サボって会えなくしていたのは貴方だし、飲酒をして二日酔いでデートにこなかったのも貴方。
私に別れる別れない言わせるような原因を作ったのも貴方。
「不安にさせたのは、貴方でしょ。」
私は、最後に泣きながらそう伝えた。
「いつも、ごめんごめん、謝ってさ、私が嫌なこと、すぐやめてくれなかったよね。なんでもっと私と向き合ってくれなかったの?なんで言ってくれなかったの?」
私は彼を責めた。
今それをすごく後悔している。
引き止めたいという気持ちからしてしまったのかもしれないけど、馬鹿なことをしたもんだと思う。
「友達に戻りたい。」
それが別れるとき彼が放った言葉だった。
けど、別れた二日後、彼と学校ですれ違った。
私はその時、手を振ってしまったのだ。
冷却期間中なのに。
そこから、彼は私の悪口を言うようになった。
別れたことによるストレスと、悪口を言われている事実によるストレスで、体重が5キロ落ちた。
そして、二週間が経った頃、仲良くなった先輩から思いもよらないことを告げられる。
まだ私は好きなんだと言うことを伝えると、「メンヘラなのを直してみたら?」と言われ、何を訳のわからないことを言っているのだろうと思った。
話を聞いていると、私が全て悪くて別れた。
そう周りに言いふらしていたのだ。
廊下を通るだけで、同級生たちから「あいつでしょ、メンヘラで別れられたの。」と言われる日々が続いた。
もう私のメンタルはボロボロで鬱になりかけていた。
そこに上乗せするように彼は、新しい好きな人ができて、その女の子とデートに行く。
そんなことを言っていた。
しかも、デートの場所は私と初デートで行った場所。
それを、付き合っていたら三ヶ月目だった日に知った。
そしてその日私は、疲労で倒れ意識不明となり救急車で運ばれた。
こんな重たい話が、今は小説を書く材料になってきていることを嬉しく思う。
私が絶縁する時に吐いた言葉は「お前だけ幸せになろうなんてふざけんなよ。」。
ちょっと怖いけど、本当に言ってしまった。
ここでは書けないようなことももちろんありますので、小説を書く時に材料として使おうかなぁと思っている。
彼からもらった鏡、ピアス、ひよこのぬいぐるみ。
どれも捨てられず今も持っている。
彼が今いい感じの女の子は私にすごくそっくりな子。
私と同じ目に遭わなければいいなと見守っている。
出会ってから別れるまでの彼の人格は180度変わっていた。
そんなクズでも私は、完全に嫌いになることは難しいみたいだ。
それなのに私は、彼に本気で恋をした。
出会った頃の彼は、とっても優しかった。
何も言わなくても車道側を歩いてくれて、生理痛でお腹痛かったら心配してくれて、私の好きなお菓子を買ってきてくれたり、本当に尽くしてくれる人だった。
けどそれは、心の奥底からの優しさではなかったのだ。
付き合って半月が過ぎた頃、態度が突然変わって、自分で何かしてしまったと思って原因を探した。
そこでわかったのは、することを私が拒んだから。
手を繋ごうとしたら振り払われるようにまでなっていた。
だんだん彼は付き合いたての紳士さは消えていき、周りからも言われるほどのクズに成長していったのだ。
このことがきっかけで、たった十六年の人生が狂わされたのだった。
彼との別れを迎えることになったのは付き合って二ヶ月目の記念日の二日前。
コロナにかかり暇だった私が電話したいと言って始まった電話がきっかけ。
いつもと彼の反応が違くて、その日はため息が多かった。
私はすぐに悟ってしまった。
「あぁ、この人もう私のこと好きじゃないんだ」って。
知ったまま付き合っていてもきっとこの人を苦しめる。
「私といるの、もうしんどいんでしょ?」
彼は言葉を詰まらせていた。
きっと私を傷つける。
そう思ったのかも。
けど、彼のその後の態度で私たちの関係は絶縁にまでいったのだった。
別れるために最後のデートをしたいと彼からの要望があった。
私はその日、涙を堪えながら待ち合わせ場所に行って、恋人なのに恋人じゃない彼に作り笑顔で手を振った。
彼は普通だった。
ご飯も食べられなくなっていた私の目の前で、ラーメンを全て食べきり、私の残した分まで平らげたのだ。
「よくそんなに食べられるね。」
思わず口からこぼれた言葉だった。
私がおかしいのかな、それとも彼が変なのかな。
次第に戸惑い出した。
ラーメン屋を出てゲームセンターに向かうと、スロットがあった。
彼はそれを指差して「あれ揃ったら俺のお願い聞いて、?」。
そう言った。
そしてそのスロットが揃った時、彼はこの選択肢を出した。
「やるのとホラゲーどっちがいい?」
すごくショックだったし、呆れた。
そんなことを言われながら三時頃、私の地元のお祭りに行くために浴衣に着替えていた。
『あんな人じゃなかったのに。』
浴衣を着付けながら泣いていた。
そこに彼が入ってきた。
そして私を無責任に抱きしめた。
「なんか、別れるとなると寂しい。なんで別れるなんて言ったんだろう。」
そう呟いた。
堪えていた想いと涙が、一気に溢れた。
これが原因で私は彼に未練を残したままになってしまったのだ。
彼は、最後の最後まで最低だった。
「会えなくなって冷めたのもそうだし、別れる別れないめんどくさくて。それに毎日ラインも疲れた。」
私から言わせてもらえば、いつも学校サボって会えなくしていたのは貴方だし、飲酒をして二日酔いでデートにこなかったのも貴方。
私に別れる別れない言わせるような原因を作ったのも貴方。
「不安にさせたのは、貴方でしょ。」
私は、最後に泣きながらそう伝えた。
「いつも、ごめんごめん、謝ってさ、私が嫌なこと、すぐやめてくれなかったよね。なんでもっと私と向き合ってくれなかったの?なんで言ってくれなかったの?」
私は彼を責めた。
今それをすごく後悔している。
引き止めたいという気持ちからしてしまったのかもしれないけど、馬鹿なことをしたもんだと思う。
「友達に戻りたい。」
それが別れるとき彼が放った言葉だった。
けど、別れた二日後、彼と学校ですれ違った。
私はその時、手を振ってしまったのだ。
冷却期間中なのに。
そこから、彼は私の悪口を言うようになった。
別れたことによるストレスと、悪口を言われている事実によるストレスで、体重が5キロ落ちた。
そして、二週間が経った頃、仲良くなった先輩から思いもよらないことを告げられる。
まだ私は好きなんだと言うことを伝えると、「メンヘラなのを直してみたら?」と言われ、何を訳のわからないことを言っているのだろうと思った。
話を聞いていると、私が全て悪くて別れた。
そう周りに言いふらしていたのだ。
廊下を通るだけで、同級生たちから「あいつでしょ、メンヘラで別れられたの。」と言われる日々が続いた。
もう私のメンタルはボロボロで鬱になりかけていた。
そこに上乗せするように彼は、新しい好きな人ができて、その女の子とデートに行く。
そんなことを言っていた。
しかも、デートの場所は私と初デートで行った場所。
それを、付き合っていたら三ヶ月目だった日に知った。
そしてその日私は、疲労で倒れ意識不明となり救急車で運ばれた。
こんな重たい話が、今は小説を書く材料になってきていることを嬉しく思う。
私が絶縁する時に吐いた言葉は「お前だけ幸せになろうなんてふざけんなよ。」。
ちょっと怖いけど、本当に言ってしまった。
ここでは書けないようなことももちろんありますので、小説を書く時に材料として使おうかなぁと思っている。
彼からもらった鏡、ピアス、ひよこのぬいぐるみ。
どれも捨てられず今も持っている。
彼が今いい感じの女の子は私にすごくそっくりな子。
私と同じ目に遭わなければいいなと見守っている。
出会ってから別れるまでの彼の人格は180度変わっていた。
そんなクズでも私は、完全に嫌いになることは難しいみたいだ。