頭と膝に腕を通された。
こ、れはお姫·····様抱っこかな。
速水さんの顔が近い·····。
でも今はそんなこと考えれない。



「すみ、ま···ヒュ··、」


「とりあえず部屋に行くよ。」



速水さんは心配そうに私を見つめる。



「ちょっとソファどいて!」


「ん?え、どういう状況?」



誰の声だろう·····。
息が苦しくて目が開かない。



「あれ?この子昨日の?」


「桜樹の妹じゃね?」



どうしよう。呼吸が全く整わない。



「ヒュー····ヒュ、ヒュ·····」



息ってどうやってするんだっけ。



···本当に息が·····、「俺に合わせて。はい、息吸って吐いて、スー·····ハー····」


「ヒュ、ヒュー·····スー·····ハー·····」



凄い。呼吸が落ち着いてきた。






それから5分、私はしっかり呼吸ができてる。



「いやぁビビった(笑)」



速水さんはそう言いながら 笑っていた。



「ご迷惑をおかけしました。
本当にすみませんでした·····!」



私は頭を下げた。



「そんなに深く頭下げたら地面にのめり込んじゃうよー?(笑)」


「まーたかが太陽にそんな感謝しなくていいよ。」



笑って許してくれる速水さん。