まだ出会ってたった二回目なのに小戸森さんの感じていることがわかった気がした。



不思議·····。



「大人が無責任なことを言うのもどうかとは思うんだけど····そうだな。
君は君の生きたいように生きていいと思う。
桜樹のことを気にするんじゃなくて、自分がどうしたいか。
桜樹だって君のことを応援すると思うよ。」



小戸森さんの言葉で私の体の中にある凍っていた時計が溶ける音が聞こえた。



━カチ━カチ━カチ━



余命宣告をされたあの日、私の心の時計は凍ってしまったんだ。

だけど小戸森さんと出会った時、少しづつ溶け始めてた。






そして今、時計が動きだした━━━━·····。