「私の世界は狭いんです。
兄と友達2人。3人とも優しいから私のそばにいてくれてるんですよ。」



·····そういえば、みーちゃんとさっちゃんから検査の日にメッセージが来てたけど返信してなかったな。
あれからずっと連絡をしていないし心配させてるかな。でももう·····大学に行く理由もないや。
病気とわかった日には何となくそう感じてた。学費ももったいないし、家で死ぬのを待つだけなんだって。



「同情でいてくれてるの?」



小戸森さんは私に近づいた。



「とにかく、行くよ。」



背中を押された。
少し歩いていると細い裏道に連れていかれた。近所だけどこんなところ知らなかった。そして木に囲まれた小さな一軒家がそこにはあった。