お兄ちゃんは行ってしまった。



「ショッピングかぁ。」



あんまり不安そうな顔するからつい言ったことだけど最近してなかったなぁ。
特に買いたいものは無いけど近場のお店に寄ってみよう。




飲食店を覗いてみたけどまだお腹は空いていない。
生まれた時からこの街に住んでいるけど最近は買い物なんてスーパーしか行ってなかったし、久々にブラブラしてみよう。


しばらく歩いていると大好きなお店にたどり着いた。小さい頃から通っている洋服店だ。

子供服から女性の服まで売っている。
系統はガーリー系が多くて私自身ふわふわとした可愛らしい服が好きだからこのお店の服に飽きたことはない。



「あら?久しぶり〜!」


「雪ちゃん、こんにちは〜。」



私の4つ年上でこのお店の店主の娘さん。
雪ちゃんのお母さんが立ち上げたお店らしく、お互い小さい頃から知っている仲で近所のお姉さん的存在だ。私とも仲良くしてくれてるけどお兄ちゃんとは特に仲が良かった。



「李桜くんも元気?」