小戸森さんは面倒見がいいのだろうか。



「だから、可愛い妹が自分の仕事を手伝ってくれてそれが迷惑なんて絶対にないよ。
それでも心配だったら聞いてみるのもありかもよ?気持ちを素直に伝えるのは大切なことだから。」



小戸森さんが微笑んだ。
綺麗な顔·····つい見とれてしまった。



「はい、着いたよ。」



気がつくとカラフルBOYSの楽屋の前だった。



「ありがとうございます·····!」


「じゃあね。」



小戸森さんは自分の楽屋の方向へ歩き始めた。



「あ、」


そして振り返った。



「桜樹達の次が俺らだからもし良かったら見てね。」



それだけ言うと本当に行ってしまった。



『気持ちを素直に伝えるのは大切なことだから。』



小戸森さんの言葉が頭の中に響く。
私はドアノブに手をかけた。



「遅くなってすみませんでした。」



私は皆さんに謝罪した。
マネージャーなのに皆さんのことを優先できなかった。



「全然いーよ。」


「慌てる李桜を見れたし(笑)」



お兄ちゃんは優しいメンバーに囲まれてる。



「お兄ちゃん、本当にごめんなさい。」